■■肉や卵(タンパク質)を食べると・・・
●胃液や膵液に含まれる消化酵素によって、タンパク質をつくるアミノ酸のつながりが切断されていき、最終的に小腸で吸収される。
●小腸で吸収されたアミノ酸は、血液に乗って肝臓に送られる。
●その後、血液を通して、肝臓から全身に送られたアミノ酸は、タンパク質をつくる材料として利用される。
●タンパク質の消化・吸収率は約90%だといわれる。
【タンパク質の消化・吸収工程1】唾液では分解されない
●唾液にはタンパク質を消化する酵素は含まれていない。
●そのため、口の中ではタンパク質の消化は進まない。、
【タンパク質の消化・吸収工程2】胃酸で変形させて、部分的に切断
●強い酸性の胃液によって、複雑に折りたたまれたタンパク質分子の形が変化(変性)する。
●形が変化すると、酵素による分解が行われやすくなる。
●胃液の中には、タンパク質分解酵素「ペプシン」が含まれていて、アミノ酸のつながりを部分的に切断する。
●タンパク質が多い食事をとると、胃液が多く分泌される。
【タンパク質の消化・吸収工程3】膵液で細かく分解
●膵液には、「トリプシン」や「エラスターゼ」などのタンパク質分解酵素が大量に含まれる。
●これらの酵素によって、アミノ酸のつながりはさらに切断されて、小さな断片(オリゴペプチド)にになる。
【タンパク質の消化・吸収工程4】小腸の壁から吸収
●小腸の粘膜に組み込まれた消化酵素「アミノペプチダーゼ」などの酵素によって、アミノ酸の断片はさらに切断を受ける。
●アミノ酸が二つつながったもの、もしくは単独のアミノ酸にまで細かく分解されたら、粘膜から吸収される。
●吸収されたアミノ酸は血液に乗って、肝臓へと運ばれる。
【タンパク質の消化・吸収工程5】肝臓でタンパク質合成の材料に
●肝臓では、必要に応じて、アミノ酸の種類が変換されたり、タンパク質が合成されたりする。
●また、タンパク質を合成するときの材料として、血液に乗って全身の細胞へと送られる。